●●●目次●●●
1. ご挨拶
2. コヒーレントビームコンバイニングレーザ発振器
3. ピックアップ(微細周期構造)
4. 編集後記
弊社では、これまでレーザ関連製品の販売のほか、セミナーの開催、学会での発表など様々な活動に取り組んでまいりました。
これは皆様に支えられてこそできた活動と考えており、社員一同心より感謝しているところでございます。
さて、皆様もお感じになられているように、昨今のコロナウイルスの問題は私たちの仕事にも大きな影響を与え続けています。
日々の営業活動も難しくなり、また、計画していたセミナーや展示会の消滅など、皆様への情報提供の機会が大きく減ってしまいました。
弊社では、この問題が収束するまでの間(早めに収束することを願って当面は隔週で10回目くらいまでを目処に)メールマガジンで皆様へ情報をお届けさせていただくことにしました。
できる限り充実した情報をお届けできればと考えております。
お昼休み時間などのお供にでもしていただければ幸いです。
初回のテーマはコヒーレントビームコンバイニングレーザ発振器です。
弊社では様々な光学部品を取り扱っておりますが、この1、2年はビームシェーパーに関するものや、高出力ブルーレーザやグリーンレーザ用の光学部品に関する問い合わせが非常に増えています。
一般的なファイバレーザと加工ヘッドで作られる集光ビームは必ずしも材料加工に最適ではなく、ビームシェーパーにより強度分布を最適化する必要性が出てきていることと、基本波(1um帯)のレーザは銅やアルミなどの材料加工が苦手であるため、それら材料に対して吸収率の高いブルーレーザやグリーンレーザの需要が出てきていることが背景にあると考えています。
最近ではレーザメーカが多重コアファイバを使い、プロファイルをある程度変更できるような製品が出始めていますが、本当の意味での自由なビームシェーピングとは言えません。
例えば異種金属の突合せ溶接では、融点の違う材料を溶かす必要があり、非対称なビームが必要ですが、現在市場にある多重コアファイバを利用したレーザでは対称なビームプロファイルしか対応していません。
また高出力なグリーンレーザやブルーレーザも色々と出てきました。しかしながら、これら高出力レーザは高出力化のため空間的な結合が必要となり、出力はマルチモードになってしまいます。
もちろん一部のアプリケーションには適していますが、例えば、パウダーベッドヒュージョンタイプの3Dプリンタのような加工には適してはいません。
光には波の性質があり、波には位相があります。
位相を制御することで、波を重ね合わせて強めたり、打ち消したりすることができます。
コヒーレントビームコンバイニング(Coherent Beam Combining=CBC)はこれを利用した技術です。
CBCを使うとシングルモードで大出力を得たり、ビームを高速に動かしたりすることが可能となります。
ファイバレーザは出力をあげるときに空間的にビームを結合させ
ますので、出力が上がるに従ってビーム品質が落ちます。CBCではレーザの品質を落とさずに高出力化ができますので、これまでにはない新たな高出力シングルモード発振レーザを作ることができるというわけです。(右写真:高出力シングルモードファイバレーザの製品情報はこちらをクリック)
これを利用すると、CWのグリーンレーザも高出力化することが可能です。(CWシングルモードグリーンファイバレーザの製品情報はこちらをクリック)
さらに、ビームシェーピングを使わなくてもプロファイルを変える事ができ、ガルバノスキャナやムービングレンズを使わなくてもスポット位置をXYZ方向に自由に移動させることができます。
得られるプロファイルは対称、非対称関係なくほぼ無限で変更も瞬時に行えます。
スポットの移動もこれまでの1000倍以上のスピードになります。
もう、加工内容ごとにビームシェーパーを買い換える必要がないです。必要なプロファイルを数分で作ることができます。
ダイナミックファイバレーザを使ってサンプル加工が可能です。
このレーザにご興味のある方は是非お声をおかけください。
ピックアップコーナでは弊社製品の中から面白いものをピックアップしてご紹介させていただきます。(上のメインテーマと何が違うんだというご意見が出そうですが。。。違いはありません。メインテーマの廉価版です。ここで紹介した製品の問い合わせが増えてくるようであればメインテーマでも取り上げたいと思います)
初回の今回は微細周期構造加工がテーマです。
蓮の葉っぱの表面構造であるロータス構造が有名かと思いますが、自然界には特徴のある微細周期構造を表面に持った物質がたくさんあります。
これを再現することでそれらが持つ特殊な機能を再現することができるわけです。
例えば、超撥水、超浸水、摩擦低減、接着性向上、加飾、光制御、細胞増殖、アンチバクテリアなど様々な用途があります。
弊社では、レーザにより高速に微細周期構造加工を行う技術を皆様にご提案させていただいております。
昨日発令された緊急事態宣言に伴い、弊社もテレワークをはじめました。
感染に歯止めがかかり、これまでどおりの活動ができる日が来るまでの間は社員一同、お客様とメール、電話対応、もちろん必要に応じてご訪問対応という形で、これまでと同等レベルの対応を心がけていく所存であります。
さて、第一回目のメールマガジンはいかがでしたでしょうか?
毎日お客様とメール交換している私ですが、これだけのボリュームですと、なかなか時間がかかってしまい、本当に隔週で発行し続けていけるだろうか?と不安がよぎります。
このメールマガジンの内容について、コメント(「面白くない!」、「文章が読みにくい!」などのご叱責から、「◯◯をテーマにした内容を書いてほしい」などのリクエスト、「面白い」、「良い暇つぶしになりました」など私のモチベーションを高めるお言葉、何でも構いません)がございましたら是非コメントをお寄せいただければ幸いです。
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