Quasiズームコリメータは、ワーキングディスタンスを変えることなく焦点距離を変えることができるコリメートレンズです。コリメータの焦点距離を変えることで集光位置におけるビームサイズを変えることができます。一般的なズームエキスパンダは高出力CWレーザに対応したものがなく、集光サイズを変える場合はコリメータや集光レンズを交換する必要がありました。
ズームコリメータを使うことで光学部品の取り換えが不要となりますので、作業性が向上するだけでなく、コンタミによる光学部品の損傷リスクを排除することができます。
レーザ切断、溶接、肉盛り、マイクロマシニングなど幅広い用途でご利用可能です。
実験のたびにレンズを交換するのって面倒だよね
様々なヒューマンエラーの原因になりますし、高出力レーザの仕様環境でのミスは大きな事故につながりかねないので、こういった光学部品は非常に重宝されています。
ところでだけど、Quasiズームコリメータの「Quasi」って何?
これは当社独自の呼び名です。Quasi(=疑似)とは、完全なズーム光学系でないことを意味します。
カメラレンズのような完全なズーム光学系を作ると非常に高価な製品になってしまいます。
この製品は特定の焦点距離においてワーキングディスタンスが一定であり、それ以外の位置においては、数mmほどワーキングディスタンスが変わります。
じゃあ、結局特定の焦点距離でしか使えないってこと?
いいえ。本製品にはファイバ端面位置調整機構が付いています。
設定した焦点距離に合わせてファイバ端面位置を調整していただければ、焦点距離の連続的に変えながらご使用可能です。
項目 | 仕様 |
---|---|
焦点距離 @ 1070nm |
50 - 150mm (可変) |
ファイバポジション固定: 50, 80, 150 mm |
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入射ビーム |
最大広がり角: 0.3rad 最適広がり角; 0.1rad |
TEM00、マルチモード、M2問わず |
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クリアアパチャ |
48mm |
波長 |
1020 - 1100nm |
ファイバ端面調整範囲 |
±2mm |
冷却 |
水冷 |
マウント |
入射側:QB、QD、Q5 出射側:M58x1外ねじ |
寸法 |
Φ120×360mm(コネクタマウントを除く) |
重量 |
5kg |