光ファイバーストリッパー
光ファイバーストリッパーは、光ファイバー上のコーティングを光ファイバーに傷をつけることなく除去する装置です。
光ファイバーの融着時、光ファイバーの端面処理時などに活躍します。
60um~1.2mmのクラッド径、60um~1.5mmのコーティングに対応しますので、様々な光ファイバのストリッピングにご利用いただけます。
光ファイバーストリッパー仕様
光ファイバーストリッパー仕様 | |
光ファイバー材質 | 石英 |
ファイバークラッド径 | 60um~1.2mm |
コーティング径 | 60um~1.5mm |
ストリップ長 | 1~35mm(中間被覆除去は4~31mm) |
ブレード寿命(典型値) | 350×4回 |
ストリップにかかる時間 |
コート除去アクション回数4回の場合:18秒 |
寸法 | 238×215×193mm(長×幅×高) |
重量 | 6.1kg |
電源 |
AC100-240V, 50または60Hz |
使用環境 |
温度: 0~40℃ |
保存環境 |
温度: -20~60℃ |
光ファイバーの仕組み
光ファイバーは、一般的に光の通り道であるコアとコアに光を閉じ込めるための役割をするクラッドから構成されます。
コアとクラッドではコアのほうが屈折率が高くなっており、その境界面への光の入射角度により光は全反射します。光ファイバーはこの現象を利用してコアの中に光を閉じ込めています。
一般的な光ファイバは石英で作られています。石英は外力により損傷するリスクがあるため、アクリルのコーティングを施しているのが一般的です。
光ファイバどうしを接続(融着=溶融させてくっつける)する際などには、このアクリルのコーティングが邪魔になります。
光ファイバーストリッパーはそのような作業の際に石英の上にコートされたアクリル層を除去する装置です。
中間被覆除去
光通信やファイバーレーザのアプリケーションではFBG(ファイバーブラッググレーティング)と呼ばれるデバイスが使われます。FBGは光ファイバ内に屈折率の異なるエリアを作ることで特定の波長だけを反射させるといった機能を有するデバイスです。
FBGを製造する際には光ファイバの被覆をを中間で除去する必要があります。
一般的なマニュアルストリップツールではこのような中間被覆除去ができません。除去したエッジ部分にアクリルが残ってしまい、その上にリコートしてしまうことで光ファイバにダメージが入ってしまうなどの問題があります。
そのため、FBG製作工程では、光ファイバ上からアクリル層をきれいに除去する必要があります。