第九回メールマガジン(2020年8月2日発行)
●●●目次●●●
1. ご挨拶
2. マルチスポットジェネレータ
3. ピックアップ(レーザカプラ、スイッチ)
4. 編集後記
1. ご挨拶
第2はとも思える新型コロナウイルスの感染拡大のため、誠に勝手ながら、弊社では7月27日より2度目のテレワークを開始しました。
サービスの品質は落とさないよう、社員一同、精一杯がんばりますので、引き続きのご愛顧をお願いします。
先程、晩酌をしながらネットサーフィンをしていたところ、コロナウイルス感染検査をレーザで行うといった画期的な技術を見つけました。DPI(Diffractive Phase Interferometry)という技術で(回折が体操干渉技術と訳すのでしょうか?)、なんでも数秒で結果がわかるようです。すごい技術があるものです。
レーザはすごいですね。
今回も最後までご覧いただければ幸いです。
2. マルチスポットジェネレータ
今回のテーマはマルチスポットジェネレータです。
第6回、第7回ではこのコーナーでフィールドマッピングタイプのビームシェーパーをご紹介してきましたが、マルチスポットジェネレータはフィールドマッピング技術の課題をクリアする画期的なビームシェーパーです。
▼フィールドマッピングタイプビームシェーパーの課題 ▼低スパッターのソリューション ▼マルチスポットジェネレータとは?
最近ファイバレーザ、ディスクレーザメーカは多重コアファイバにより、ニアフィールドパターンを制御できるモデルを販売し始めています。
なぜこのような需要があるのでしょうか?
それは、レーザ溶接時にスパッタを低減させるに当たり、特殊なプロファイルを使うのですが、これまでのビームシェーパーではこれが実現できないからです。
多くの溶接で用いられるマルチモードファイバレーザは空間的なコヒーレンスが悪く、ビームシェーピングして、小さなスポットを作るということができません。
フィールドマッピングも、DoEも、マルチモードのファイバレーザをスパッタ低減に必要なビームに変換することができないという問題があります。
多重コアファイバレーザが出現してきたのはこのような背景があります。
それではマルチモードファイバレーザで溶接する際のスパッターを抑制するためには、高価なレーザ発振器を買い換えなければいけないのでしょうか?
答えは「No」です。
マルチスポットジェネレータを使うことで、普通のシングルコアタイプのマルチモードファイバレーザを低スパッター溶接に適したビームに変換することができます。
マルチスポットジェネレータはその名の通り、複数のスポットをジェネレートします。加工点に複数のスポットが出来上がります。
この複数のスポットのビーム間距離やビーム径、パワーバランスを制御することで、あたかも1つのビームの強度分布を制御しているようになります。
例えば、中心のビームの周りに複数のビームを配置することにより、最近流行りの可変リングモードが出来上がります。
▼マルチスポットジェネレータの種類
弊社では大きく分けて3種類のマルチスポットジェネレータをご用意しています。
2スポットジェネレータ、4スポットジェネレータ、そして9スポットジェネレータです。
高価なレーザ発振器を買い換える前に一度お問い合わせください。
3. ピックアップ(ビームカプラ、スイッチ)
今回のピックアップはビームカプラ、スイッチです。
ビームカプラはファイバレーザから出ているフィードファイバが「故障」⇒「レーザメーカへ修理依頼」⇒「生産or開発ストップ」といった不具合が起こらないようにするために役立ちます。 弊社取り扱いのビームカプラはこちら
フィードファイバをビームカプラに接続し、その先にプロセスファイバを取り付けることで、万が一反射光でファイバ端が焼けてしまっても、プロセスファイバの代えさえあればダウンタイムを劇的に
短くすることができます。
ビームスイッチは1台のファイバレーザで複数の加工ヘッドによる加工をしたいと行った場合に有効です。
ビームスイッチでファイバレーザを時間的に分岐し、あるときは加工ヘッドA、あるときはBといったように使うことができます。
ファイバの着脱が不要になり、コンタミによる故障のリスクをなくすことができます。
弊社取り扱いのビームスイッチはこちら
4. 編集後記
前回の熱レンズ効果の記事は多くの方から高いご評価をいただきました。ありがとうございました。
ご評価をいただくと嬉しいのですが、「次もこんな感じの面白い内容をヨロシク」と言われてしまうと、プレッシャーが・・・。一発屋芸人の苦労がわかります。
今回は気を抜いたわけではないのですが、大した情報でなかったかもしれません。
期待はずれでしたらスミマセン。
今回も、ここまでお読みいただきありがとうございます。
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