ダイナミックビームファイバレーザ発振器
コヒーレントビームコンバイニング(CBC)技術にはレーザ光を高品質のまま結合して高出力化するだけでなく、以下の様々なメリットがあります。
・ビームプロファイルの高速制御
・超高速スキャニング
・超高速ダイナミックフォーカス
OPA6はマルチkWのシングルモードファイバレーザでありながら、上記機能を備えた次世代ファイバレーザ発振器です。
ビームプロファイルの高速制御
位相を制御することでファーフィールドでの回折パターンを制御することができます。CBCではこれを利用して加工点でのビームプロファイルを制御することができます。そのため、外部にビームシェーパーを設ける必要がなく、また、ビームプロファイルはほぼ無限に生成可能であるため、加工内容によって光学部品を変更する必要がございません。プロファイルの変更はわずか数十ナノ秒で行うことが可能です。
ダイナミックビームシェーピング動画
超高速スキャニング
位相を制御することでファーフィールドにてピークを動かすことができます。これにより電気光学的にビームをスキャニングすることが可能となります。ガルバノのようなメカ機構では1kHz程度のスキャニングが可能ですが、電気光学的にスキャニングを行うとMHzレベルでのビーム走査が可能となります。ガルバノスキャナと組み合わせた超高速レーザ加工の実現も可能です。
超高速スキャニング動画
超高速ダイナミックフォーカス
CBCによりフォーカス位置を光軸方向に高速制御することが可能です。これにより、例えばレーザ切断のピアッシングの際にレンズや光学ヘッドを移動させたりすることが不要となります。また、フォーカス位置を高速に動かしながら切断するといったことも可能となります。
超高速ダイナミックフォーカス動画
ビードオンプレート実験動画
ビームプロファイル、変調周波数によりスパッタの振る舞いが変わる様子をご覧いただけます。
OPA6によるビードオン試験(プロファイル3パターン✕変調周波数2パターン)
OPA6仕様
OPA6 6kW | OPA6 14kW | OPA6 21kW | |
レーザ出力(最小/典型値/最大) | 5/5.5/6kW | 12.5/13/14kW | 19/20/21kW |
出力制御範囲 | 10-100% | ||
出力安定度 | ±1% | ||
ビーム品質M2 | <1.1 | ||
オペレーティング・モード | CW, QCW(5kHz) | ||
中心波長 | 1065±5nm | ||
偏光 | 円偏光 | ||
スポット径 | 50-300um ※ご使用のレンズ仕様により異なります | ||
ビーム走査範囲 | ビーム径の6倍 | ||
ジャンプスピード | 25ナノ秒 |
電気仕様 | |||
電圧 | 380-400V, 3相, 50/60Hz | ||
消費電力 | 30kW | 60kW | 270kW |
冷却仕様 | |||
冷却能力 | 22kW | 44kW | 66kW |
冷却水流量 | 100リットル/分 | 165リットル/分 | 270リットル/分 |
冷却水温度 | 20±1℃ |
寸法と重量 | |
光学キャビネットサイズ | 1.6✕0.8✕2m |
電源キャビネットサイズ | 0.8✕0.8✕2m |
光学ヘッドサイズ | 0.45✕0.9✕0.6m |
重量 |
1.3T(光学キャビネット) |