PRIMES社製フォーカストラッカー(FocusTracker)
電気自動車のバッテリーや電気モータのレーザ加工では、プロセスウインドウが小さくなってきており、プロセス中の任意のタイミングで集光位置情報を得ることが重要になってきています。
独国PRIMES社のフォーカストラッカーは、レーザの集光位置を最大40Hzで計測する測定器です。
これにより、狭いプロセスウインドウであっても、安定したレーザ加工が実現できます。
また、熱レンズ効果によるフォーカスシフトの計測にも応用することができます。
フォーカストラッカーの仕様
測定パラメータ | FT NIR | FT GREEN |
レーザ出力範囲 |
4kW(空冷) |
4kW |
波長 | 1000~1100nm | 510~540nm |
ビーム集光角(広がり角) | 30~180mrad(全角) | |
照射時間 | 50msパルス~CW | |
サンプリングレート | 40Hz | |
測定項目 | ||
集光位置 Z | 〇 | |
集光位置 X-Y | 〇 | |
デバイスパラメータ | ||
Z軸レンジ | 15~35mm、70~110mm | |
X-Y軸レンジ | 2×2mm | |
分解能 | 20um | |
精度 |
A=±(0.1+0.03×|Δz|) mm |
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再現性 | 100um | |
ユーティリティ | ||
電源 | PoE Standard IEEE 802.3af-2003, Power class 3 | |
冷却 | 2~4 bar (水冷時) | |
通信 | ||
インターフェース |
Ethernet、安全インターフェース | |
寸法と重量 | ||
寸法(幅×奥×高) | 203×157×70mm | |
重量 | 3.2kg |
測定画面
Fig1はパワーレベルが変化するプロセスと、このプロセスにおける焦点シフトを示しています。Fig2は同一のシステムでの比較をしています。3kWで異なる冷却フェーズ(2秒と5秒)を使用しています。PRIMES社のLaser Diagnostic Software(LDS)を使用すると、フォーカスシフトの絶対値と2つの時定数を分析できます。これらの値に基づいて、様々な出力レベル又はプロセスパラメータでの光学セットアップの挙動を予測できます。その結果、さまざまなビーム減と出力レベルを使用した長時間のテストセッションを最小限に抑えることができます。